15年間の屍プロジェクトに光をカヤックライト
1999年 ネーミングに注目

プロジェクト名:
「うん!国際命名部捜査科」
概要:
名前の音をひらがなで入力すると,各国語の達人たち(ボランティア)が、その名前の響きがどういう意味の言葉に近いのか、を教えてくれるサービス

「カルピス」を英語で発音すると「カウピス」(=牛のおしっこ)に聞こえるため、アメリカではネーミングを変えたとか変えなかったとか。そんなエピソードをヒントにつくったサービスです。

個人的に、「自分の子供に、日本だけでなく、世界ではばたける名前をつけたい」という動機もありました。

このサービスを簡単に説明すると、例えば、
「女の子に『えり』という女性の名前につけようと思っています」と依頼をすると、こんな回答が届きます。

■イタリア語の観点から見た『えり』
ズバリ『エリ』と発音する単語があります。動詞essere (エッセレ)の2人称・半過去形eriで、意味は英語のwereと同様に " (あなたは)?だった"という意味になります。明確にあるモノコトを意味するものではなく残念なのですが、日常頻繁に使われる単語には違いありません。ちなみにヨーロッパの一部や南米では『エリカ』という名前(女性)がわりとメジャーな名前なようです。

■ポルトガル語の観点から見た『えり』
そのまま、ずばりでありました。エリ(Ele)で彼氏という意味です。あと、似た響きではペリ(Pele)で「皮膚」というものもあります。

・・・というような感じです。

最盛期には、10か国語ぐらいのボランティアスタッフがいましたが、ひとり、ふたり、と辞めていき、いつのまにかサービスは終了しました。 この時代としては、とてもネットらしい画期的なサービスだったと思うんですけどね。

このサービスのココに注目!

みんな、スルーしているに違いありませんが、注目してほしいところがあります。
それは、このサービスのネーミングです。

うん、子がいたよ」
うん、血が出ていたよ」
うん、国際公園でね」

こんな言葉遊び、小学生の頃にしたことありませんか?
これをサービス名にしてしまうところが斬新ですね。
この感性が、後に花開いて、2011年の「うんこ演算」という伝説のアプリに繋がりました。